Fall in love with you【R18】
第3章 third
付き合ってみるどころの話じゃない。
会話をすることさえ儘ならないってのにどうすりゃいいんだ。
無い頭捻ってようやく出した案。
そっちが来ねぇなら俺から行ってやるよ。
気合を入れ直して進化を続けるカラス達に練習の指示を出していく。
少しだけ、心にかかったモヤが晴れたような気がした。
その日の夜、俺はあいつのバイト先である居酒屋に来ていた。
おばちゃんにこっそり聞いたから間違いなくあいつは今日ここに来る。
どうせ店ん中入ったって話なんか出来やしねーし、言いたい事が何も纏まってねぇもんな。
店の前のガードレールに腰掛けながらタバコに火をつけ考え事をする。
俺が待ってるって知ったらあいつどんな顔すんのかな?やっぱ驚くよな。それとも逃げるか?
付き合おうって言ったら?
…全然想像つかねぇ。
そんなことを考えてるうちに時間はみるみる過ぎて10時近くになっていた。