• テキストサイズ

Fall in love with you【R18】

第11章 eleven












結局烏養さんへの質問攻めは私のバイトが終わるまで続き、オジサンは隣に住んでる人に連れられて帰って行った。

問題はここから。


「けーしん、送ってって?」

「タクシー呼んでやっから自分で帰れ」

「やぁーだぁー」


ベロンベロンに酔っ払ったハルさん。

当然自力で帰るのは難しそうだし、かと言ってお店に泊まらせるのは、ちょっと無理……


「ねぇ、繋心んち、泊めて?」

「ふざけんな。誰が泊まらせるか」

「前はよく泊まらせてくれたのに……」


ツキン……

分かってても、やっぱり痛む心。


「お前なぁ……」

「じゃあさ、俺ん家泊まれば?」


そう、言葉を発したのは、若干殺気を漂わせている嶋田さんだった。

「繋心はこれから彼女ん家行くんだから、お前いたら邪魔だろ」

「嶋田毒舌~。わかった、自分ちにかえる」


仕方なく、という感じで、呼んでもらったタクシーに乗り店を後にしたハルさん。

後部座席へ乗り込んだ時の寂しそうな横顔に、本当にこれでよかったのかと不安になってしまった。

「悪い……嫌な思いさせちまって」

「いえ、そんなこと……」

本当に嫌な思いをしたのはハルさんの方なんじゃ……そう考えずにはいられなかった。






/ 191ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp