Fall in love with you【R18】
第11章 eleven
あぁぁぁ……と項垂れる直井にドンマイ、と心の中で呟く。
「んで、最近まで未練あったってどうゆう事だよ。2ヶ月前から付き合ってたんじゃなかったのか?」
「シミはもう良いのか?」
「落ちねぇ、から、いい」
どうでもいい、とでも言うように今度は唐揚げを口の中に放った。俺も唐揚げ食いたかったわー。
「未練あったけど付き合った。あいつ、スゲーしつこかったし、これで諦めてくれんならって。あと、その元カノに雰囲気とか似てたから、何となくで」
でも、本気になってしまった。
一生大事にしたいと思った矢先、
再びハルと出会った。
再会してからその日の夜のことを簡潔に説明すると、上体を反らせながら「んー……」と考え込む。
「まぁ、高校生云々は置いとくとして、元カノのことは早めに本当のことを言った方がいいんじゃないか?」
「だぁよなぁ~」
理解してはいる。でもそれを実行に移せるかはまったく別問題なわけで。
「悩むのはわかるけど、そのせいで傷つくのはお前じゃなくて彼女のほうなんだからな」
「おう……帰ったら話してみる」
もし、あの時俺が
すぐに本当のことを言っていれば
藍原を泣かせずに済んだのだろうか。