• テキストサイズ

Fall in love with you【R18】

第10章 ●ten













そのまま時間が来るまで愛し合って、
脱ぎ散らかした衣服を纏いホテルをあとにした。


外はすっかり日が暮れていて
オレンジと群青のグラデーションが山の少し上に見える。


「じゃあ帰っか」

「はい」


車を走らせてからウトウトし始めたのを見て、無理させちまったかなーと苦笑い。


「寝ててもいーぞ」

「……や、です……」


すぅすぅと聞こえてきた寝息。昨日眠れなかったのか、はしゃぎ過ぎたのか、疲れちまったのか。まあ全部か。

無防備に閉じられた瞼を親指でそっと撫でた。


「お前が好きだよ、藍原」


本人に届かない、秘密の告白。


いつかこんなコソコソせず、堂々と手を繋いでそこら辺を歩けるように何のかな。
お袋にも、ちゃんと俺の大事なヤツだって紹介したりとか……藍原んとこにも挨拶とか……
ちょっと話ぶっ飛びすぎたな……。

とは言えそれもこれも、藍原が高校生であるうちは実行できないものだけど。


「ったく、なげーなぁ」


残り約半年。高校生になんか目移りすんなよ。






/ 191ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp