Fall in love with you【R18】
第10章 ●ten
ハルの友達にも聞いて回って
めっちゃくちゃ探し回って
それでも見つからなくて。
別れたのに女々しいとか思われっかもだけど
そんなのどうでもいいくらい本当に好きだった。
別れてから藍原と付き合う前までずっと。
付き合ってる間に貰ったモンとか写真とか、
正直捨てられてない。
今は俺の部屋の棚の引き出しん中に仕舞われている。
それくらい、大事な思い出。
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本当は藍原と付き合ってる間もハルのことが好きだったけど、それは言っちゃいけねぇ気がして話さなかった。
プレゼントの隠し場所も内緒。
メールアドレスや電話番号が変わってないのも。
話せないことばっかの思い出話をひと通り聞くと
ありがとうございます、と小さな声。
「本当にその人のこと好きだったんですね」
あぁ、好きだったよ。
大好きだった。
でもそれは過去で、今はもう、
一番大事にしたい奴は俺の腕の中にいる。
とくんとくん、と緩やかなリズム
シーツ越しのちょっと低めの体温
ハルに似てるからじゃなく、
コイツだから、ここまで愛おしいと思える。