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Fall in love with you【R18】

第9章 nine













しばらく車を走らせるとポコン、と車内に響くケータイがメッセージを受信する音。


『駅に着きました。』


チラッと確認すると一言だけ送られていて、ゆっくりし過ぎたか…なんて少し反省。


信号で止まった隙に『もう少しで着く』とだけ送った。


早く、早く


逸る気持ちを落ち着かせながら捕まらないギリギリの範囲内でスピードを上げた。


駅に着いて車を止めるとすぐさまアプリを開いて、着いたことと場所を告げ待つこと数分。コンコン、とノックされた窓を見ると当たり前だけど私服に身を包んだ藍原の姿。



「悪いな、迎えに行ってやれなくて。」


「それを承知で好きになったんですから、大丈夫ですよ。」


毎度、物分りが良すぎて少し残念にも感じる。


もっと我侭だったり駄々を捏ねてくれてもいいと思うんだが。


「今日いつもより可愛いな。」


「んなっ!に、言ってるんですか!」


「本当のこと言ったまでだ。気にすんな。」


「気にしますよぉ…」


熟れたリンゴのように頬を染める藍原がとても可愛いと思った。





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