Fall in love with you【R18】
第8章 ●eight
「デート、ですか?」
「おう、俺らまだしたこと無かったろ?」
頬に落ちた髪を耳にかけてやるとふにゃり、緩む表情。心臓がどきりと音を立てた。
「行きたいです。」
「そうか。なら今度の休みはデートだな。」
「はいっ。」
嬉しそうに擦り寄ってくる華奢な身体を、宝物でも扱うようにそっと抱き締める。
俺のこの気持ちは、ちゃんと伝わっているだろうか。
小っ恥ずかしくて言葉に出来ないこの気持ちを。
なぁ、すげぇすきだよ。
すぴすぴと寝息を立てるお前の寝顔が緩んでいる理由が俺であればいいと、夢の中にも嫉妬してしまうほど。
「おやすみ、」
伏せられた瞼に口づけをして、心地よい暖かさに愛おしさを募らせながら俺も静かに眠りについた。