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第8章 サイコパス


私たちがカウンターに座ると、
優月さんが口を開いた。

「じゃぁ、奴らの情報、聞かせてもらおうか。」

「え?それって共同戦線張ってくれるって事?」
蘭丸さんは嬉しそうにそう聞いた。

「お、おっさん!やめようぜ!こいつなんか胡散臭いよ!」
陽くんは必死な顔で優月さんに訴えかけた。

「…確かに胡散臭いが…ここでこいつが仲間になってくれるのはすごく心強くもある。共同戦線っていうからにはお前にも他の仲間が居るんだろ?」

優月さんはカウンター内で作業をしはじめた。

「おう!りっちゃんとカズトラが仲間だ!」
蘭丸さんは嬉しそうに言った。

「カズトラは分かるが…りっちゃんって誰だ?」
優月さんは眉間にシワを寄せて考えた。

「ん?りっちゃんはヘビィーガンナーで超小さいよ。」

今の発言。
律さんが聞いたら怒るんだろうなぁ…。

「カズトラって奴は~?」
陽くんは机に頬杖をついたまま蘭丸さんの方を見た。

「ん?カズトラは多分君達も知ってるよ。ほら、ロックバンドの4Waysって最近流行ってんだろ?」

…。
4Waysのカズトラ…
あ!


「あ!あの全然喋らないのにボーカルの奴!?」
陽くんは思いついたのが嬉しかったのか、
すごく嬉しそうな顔をした。

「そうそう。あのやり方は成功だよ。あいつ喋ったら超残念だもん。なぁ、黒雷ちゃん」
蘭丸さんも嬉しそうに笑っていた。

「いや、俺はカズトラと喋った事はないが…有名だし、名前だけは知ってた。確かアーチャーだよな?」

カウンターの方からコーヒーの良い匂いがしてきた。



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