第8章 サイコパス
「うぉぉ!何だお前!雛から離れろ!離れろ!」
陽くんは優月さんの後ろに隠れながらそう騒いでいた。
「お、おい、陽。それかっこ悪ぃぞ。」
優月さんは苦笑いしながら陽くんを見ていた。
「えー!いいじゃーん!俺と雛っぴは既にそういう仲だもんな?」
そう言って蘭丸さんは私の顔を後ろから覗き込んだ。
「わぁ!?ち、違いますよぉ!か、勘違いされるような言い方やめてください!///」
私は蘭丸さんの腕をどけて、
蘭丸さんから離れた。
「ひどいっ!雛っぴ!俺の気持ちをもてあそんだねっ!」
「もう!悪ノリするのやめてくださいっ!」
私がそう言うと蘭丸さんはニヤニヤと笑っていた。
「…で、お前がうちに何の用だ?」
優月さんは蘭丸さんを睨みつけていた。
「黒雷ちゃん怖いって!そんな睨むなって!今日はさ、共同戦線の申し込みに来たんだ。」
「共同戦線?」
優月さんは眉毛をピクリと上げた。
「そっ!共同戦線。悪い話じゃないだろ?ぼやっとしてたらもうすぐ"ハコブネ"の奴らが動きだすぜ?」
「…奴らについて何か知ってるのか?」
優月さんは相変わらず険しい顔でそう言った。
「まぁ、少しだけどな。情報はある。協力してくれるなら当然だが情報は流すぜ。」
蘭丸さんは相変わらずニヤニヤとしていた。
「おい、"ハコブネ"ってなんだよ?」
陽くんは優月さんに聞いた。
「…詳しくは後で話す。とりあえず全員店に入れ。」
そう言って優月さんは店の中へと入った。
続けて私たちも店へと入って行った。