• テキストサイズ

ONLINE GAME

第6章 日常世界。


とりあえず、私達は"カラス"さんらしき人を観察することにした。

カラスさんはしばらく煙草を吸い終わると
MY吸殻入れのようなものを出してそこに煙草を捨てた。

…意外にマナーあるんだな。

そして、ジャングルジムから
普通に降りた。

ゲームの中みたいにかっこよく飛び降りるかと思ったけど…。
まぁ、現実だし本人かわからないし。

そして、カラスさんは私達のいる入り口と逆方向の入り口から公園を出た。

「おい、追いかけるぞ!」
陽くんは走り出した。

「わぁ!ちょっと待ってよ!?」
私は陽くんの後ろを追いかけた。

しばらくするとカラスさんはコンビニ入っていった。

「うーん…ここからじゃ何買ってるか見えない。」
陽くんは眉間にシワを寄せて窓にはりついていた。

「わぁ!そんな見てたらバレちゃうよ!?」
私はしゃがみながら陽くんの服を軽くひっぱった。

「あ!やべぇ!あいつ出てくるぞ!」
急に陽くんは私を抱きしめた。

「うわぁ!?ちょ!何!?///」
びっくりして手をブンブンとさせてしまった。

「いいから、ちょっと大人しくしてろ。」
そういって陽くんはより強く私を抱きしめた。

しばらくすると自動ドアが開く音がして、
私達の隣を足音が通過していった。

「…もう大丈夫か?」
陽くんは私を離した。

「あの…」
私は陽くんの顔を見た。

「あぁ。わりぃ、あいつが思ったより早く出てきたから顔隠そうと思って…」
そう言った後陽くんは何故か真っ赤になった。

「…そ、そっか!あ!追いかけないと行っちゃうよ?」

私は遠くに見えるカラスさんの後姿を指差した。


/ 198ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp