第5章 カラス
「…にじぞくせい?」
また頭がハテナでいっぱいになった。
「あぁ。混乱させて悪いなぁ。とりあえず、火→炎、水→氷、電→雷、風→嵐に進化するとでも思っててくれ。」
「ま、まて!光は!?光はどうなるんだ?」
陽くんは興味津々なようだった。
「あぁ。光と闇に二次属性はない。」
「えぇー!まじつまんねぇ!」
陽くんは不満そうにしていた。
「えっと…じゃぁ、優月さんは雷属性なんですか?」
私がそう聞くと優月さんは笑顔で頷いた。
「まぁ…。二次属性の話しは今すると混乱すると思うから、ゆくゆく説明するよ。」
そう言って優月さんはまた私の頭を撫でた。
「…はい///」
恥ずかしくなってついうつむいてしまった。
「んで?アサシンってのはどんな職業なんだよ?」
陽くんは氷だけになったコップをストローでズーズーと言わせながら聞いた。
「あー!ズーズー言わせんな!…アサシンは攻撃力と防御力は低いが、素早さに特化した職業で飛び道具やら、罠やら、ちょっと嫌な攻撃ばっかりしてくる奴らだな!」
「…なんか、わかりにくいですね。」
私は再び頭がハテナでいっぱいになった。
「あれか?忍者的なやつか?」
陽くんは目をキラキラさせて聞いた。
「…あぁ、そんなもんかも。」
優月さんは少し考えてから、そう言った。
…忍者。
少しわかった気がした。