第12章 現実世界。
「…えっと…恋人の有無を聞かれました…。」
「「「…はぁ!?」」」
3人はポカーンと口をあけた。
「えと、一般的に16歳の女の子は恋の話題が好きだってデータがあるらしくて…それで、彼氏は居るの?って話題振られて…。」
私がそう言うと、
3人は相変わらずポカーンとしたままだった。
「そ、それで…それは親しくなってから聞く話ですって事をお伝えして…それで…。あ…なんかごめんなさい…。」
私がそういうと、
優月さんが大きく溜息をついた。
「…はぁ…。ともかく無事でよかった。」
「はい。」
「んで、結局雛っぴは彼氏居るの?」
「へ!?い、居ません!」
「居るわけねぇーだろ!蘭丸のばぁぁぁか!」
「は、はい!居るわけないです!」
「こら、陽、それは何か失礼な発言に受け取れるぞ…。」
優月さんは呆れたように笑った。
少しだけど、
場が緊張ムードから開放された。
これで…よかったよね…?