• テキストサイズ

ONLINE GAME

第12章 現実世界。


「ずっと起きなかったら…どうしようかと思った。何かあったのかって…。あと少し起きなかったら…救急車呼ぼうと思ってたんだ。」

優月さんは眉間にシワをよせて、
なんだか悲しそうな顔をしていた。


ゆっくりと私の頭を撫でた。

そうか。
優月さんはこのゲームでたくさんの友人を亡くしてる。
不安になるのは当然か。


…なんだか悪いことしちゃったな。


「もう、本当に心配だったんだからな。」

そういうと、また陽くんは私を横からぎゅっと抱きしめた。


「あ、あの、陽くん…恥ずかしいよぉ…。」


「うるせぇ!心配させた罰だぁ!」


その様子を見て、
優月さんは溜息をつき、
蘭丸さんはケラケラと笑っていた。


「明日は絶対…俺が雛の事守るから。絶対…絶対に…。」

私を抱きしめる力がぎゅっと強くなった。
その陽くんの手は少しだけ震えていた。


「大丈夫だよ。よっぴぃも雛も誰も…俺達が死なせねぇから。なぁ、優月ちゃん?」


蘭丸さんは私と陽くんの頭を軽く撫でると、
優月さんの方を見た。


「あぁ…絶対に…。」



優月さんはうつむいたまま
そう言った。



/ 198ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp