第11章 アカシックレコード
律さんは私の手を離すと
立ち上がりくるりと一周回った。
「雛ちゃんにもカーくんにも感謝してる。もちろんみんなにも!だから、みんなは私が守る。…へへ!かっこいい?」
律さんは自分の言った事に
照れてしまったのか顔を真っ赤にしヘラっと笑った。
「すいません。私が弱気じゃだめですね…。」
そういうと、私も立ち上がった。
「ん?」
「私も必ず皆を守ります!律さんもです!だから、この戦いが終わったら、一緒に遊びに行きましょ!このゲームの中にクレープ屋さんはないかもしれないけど・・・。」
私がそういうと、
律さんは嬉しそうに笑った。
「うん!うん!行こうね!約束ー!」
「はい!」
私と律さんは小指を絡ませ、
ゆびきりげんまんをした。
仮に死がつきまとっていても
守らなきゃいけないものがある。
きっと私の弱気のせいで
誰かが死んでしまうほうが
きっと自分の死よりつらい。