第11章 アカシックレコード
「雛ちゃんは、陽くんの事好きなの?」
律さんは自分の武器をいじりながら、
唐突にそう聞いてきた。
そのあまりにも不意打ちの質問に
私は思わず、自分の武器を地面に落としてしまった。
「へ!?な、なに言ってるんですか!?」
私は慌てて武器を拾うと、
動揺をごまかすように武器についた土をおとした。
「え?なんか、仲いいからそうなのかなぁーって♪」
律さんは意地悪そうに笑っていた。
「…陽くんはそんな風には見てないです…。目つきも悪いし…そんな好みのタイプじゃないです。」
私がそういうと、
律さんは声を出して笑った。
「確かにねぇー。でもまぁ、カッコイイ部類には入りそうだけどね。」
「うーん。やっぱり陽くんってカッコイイ方なんですかね?」
やっぱりなんとなく陽くんの見た目がカッコイイというのは不思議だった。
性格はすごくいいけど…
身長は高くないし、目つき悪いし、色が白いし…
「うーん…カッコイイんじゃない?髪型決まってるし。これから伸びるタイプっしょ!」
律さんは考え込むようにそう言った。
「…なるほど…。あ、律さんは誰か好きな人いないんですか?」
その質問に律さんは顔を真っ赤にした。
なんだか分かりやすい人だ。