第11章 アカシックレコード
「暴走?暴走してるならそのシステム破壊すればいいんじゃないの?そしたら止まるでしょ?」
カズトラさんは眉をひそめた。
「そう。"あいつ"を倒す方法はシステムを破壊する。それのみだそうだ。」
蘭丸さんがそういうと、
カズトラさんは真面目な顔で考え始めた。
「…わかってて野放しにしてるのか。つーことはわざと…か。」
カズトラさんは眉間にシワを寄せた。
「ぴんぽーん。大正解。理由はまだよくわからないけど"あいつ"はわざと泳がされてる。」
蘭丸さんはニヤっと笑った。
優月さんはその話を聞いて、
顎に手を添えてじっと考え込んだ。
「ちょっと待て。じゃぁ、光は・・・」
優月さんは思いついたように顔を上げた。
「そう。恐らく、樋渡光を助ける事が出来る。樋渡光は奴の中にまだ存在しているはず。」
蘭丸さんは真面目な顔をして言った。