第11章 アカシックレコード
「えぇ!?蘭ちゃんから聞いてなかったの!?異母兄弟なんだよー!蘭ちゃんのママは鴉夜組の正妻で俺のママは愛人なわけよー!どう!?因縁っぽいでしょー?憎みあってそうでしょー?けど、仲良しこよしなわけよー!ねぇ!蘭ちゃん!」
そう言ってカズトラさんは蘭丸さんに抱きつく。
「あー。やめろ、暑苦しい。」
蘭丸さんはカズトラさんは押しのける。
「人前ではこんなだけど、実はちょー蘭ちゃん俺の事好きだから!俺のCD全部持ってるし、めっちゃライブとかも来てくれるから!どう?蘭ちゃんに萌えた?」
カズトラさんはヘラヘラと笑いながら、
優月さんの顔を覗き込んでそう聞いた。
優月さんは苦笑いをしていた。
「もぉー、カズちゃんキモイー。」
律さんが私の後ろに隠れながらそう言った。
カズトラさんはこっちをじっと見つめた。
すると、カズトラさんはすごい勢いでこちらに歩いてきた。
そして、私の顔にすごく顔を近づけてきた。
カズトラさんのキレイな顔が
目の前にあって、胸がドキドキとする。
「…あ、あの!?」
私は後退りをしようとするが、
後ろに律さんがいるので下がれない。
カズトラさんはニコっと笑った。