第11章 アカシックレコード
「うん!可愛いね!君!名前は!?俺は鴉夜和虎!!彼氏はいるの?いないなら俺と付き合おうよー!あ、こう見えて、俺お金いっぱいもってるしー!ね?いいでしょ?」
カズトラさんはニコニコしたまま
私の顔をじっと見つめて居た。
「へ!?あ…いえ。えっと…桐谷雛です。」
少し圧倒されながらも、
名前を名乗る。
「おぉ!偶然!俺、この間、占いしたら運命の相手の名前は桐谷雛だって言われたわ!これはヤバイわ!結婚しよう!雛ちゃん!好きだ!雛ちゃん!」
そう言ってカズトラさんは私の手を握った。
「へ!?///」
私はポカーンとする。
「もぉ!カズちゃん!やめてよ!」
律さんが私の後ろからブーブーと野次を飛ばす。
「もぉ!りっちゃーん!ヤキモチ!?可愛いなぁ!ほーら!カズトラくんが抱きしめてあげるからこっちにおいでー!!!!!!」
「うきゃー!!!!来ないでぇー!!」
そういうと、カズトラさんは律さんを追い掛け回しはじめた。
蘭丸さんが大きく溜息をついた。
「まぁ、見ての通り、こんなバカな奴だけど割りと強い方だし、情報収集は得意だし、仲良くしてやってくれ。」
蘭丸さんがそういうと、
優月さんが困ったように笑っていた。
陽くんは何故か私の隣にきて、
私の腕をぎゅっと掴んだ。
「気持ち悪いなあいつ。」
陽くんはコソっと私の耳元でそう言った。
私は苦笑いする事しか出来なかった。
まさか、4Waysのカズトラさんが
あんなキャラだとは思わなかった。
あのキャラなら
あのキャラで人気は出たかもしれないけど、
きっと今、本性を曝け出したら
少し、人気は落ちてしまうかもしれないな。
と思った。
目の前では相変わらず、
律さんをカズトラさんが追い掛け回していた。