第11章 アカシックレコード
「噂をすればなんとやら。」
そう言って蘭丸さんはニヤリと笑った。
振り返ると、そこには律さんと一人の男性が立っていた。
「雛ちゃーん!!!おっはよー♪」
律さんはいつものように
可愛らしく私の元へ走って来た。
「り、律さん!おはようございます!」
私も律さんに挨拶をした。
「…うわぁー、すげー。本物のカズトラだぁ。」
陽くんは律さんの後ろに立っていた男の人を見つめて居た。
私もあわててその人に目線を向ける。
赤に近い茶色の少しウェーブがかった髪に
ぱっちり二重の大きな目。
そして、すらっと長い足。
4Waysのカズトラだった。
全員の視線がカズトラさんに向く。
カズトラさんはニヤリと微笑んだ。
「いやー!もう、何!この空気!ちょー俺緊張するんだけどっ!俺一人アウェイなこの空気!?絶えられなんないよぉー!もうっ!蘭ちゃんどうにかしてよぉー!」
信じられないぐらいペラペラと
カズトラさんは話し始めた。
私と陽くんと優月さんはポカーンと口をあけた。