第11章 アカシックレコード
「俺、誕生日じゃないぞ!」
優月さんは少し動揺しているようだった。
「わかってるよ!俺おっさんの誕生日しらねぇし!」
「優月さんが元気がなかったので…サプライズです!」
私たちがそういうと、
優月さんはなんとなく理解したのか
柔らかく笑った。
「ありがとな。開けていいか?」
優月さんは嬉しそうに笑った。
「はい!」
「おう!」
私達の返事を聞くと、
優月さんは嬉しそうにプレゼントを開封し始めた。
「お!雛からは手紙とクッキーか!ありがとう!」
優月さんがニコっと笑いかけた。
…その笑顔は眩しかった。
やっぱり優月さんって…
カッコイイなぁ。
少しドキドキしてしまった。
優月さんは次に
陽くんの紙袋を開けた。
「これは手紙と…アロマオイルとロウソク?」
優月さんは小さな可愛い小瓶を見つめた。
「おう…おっさんイメージして…アロマ配合してみた。キャンドルに垂らして火ぃつけたら匂いするから。」
陽くんは少し恥ずかしそうにそう言った。
蘭丸さんは何故か震えていた。
「む!蘭丸!笑うなよっ!」
陽くんは赤くなりながら、
蘭丸さんの背中を叩いた。
「いや、陽がアロマってのも意外だけど…今、優月ちゃん…キャンドルの事…ロウソクって…ブハッ」
「…っな!///」
優月さんは真っ赤になった。
「うっせぇ!おっさんはおっさんなんだから仕方ねぇだろ!」
陽くん。
それフォローになってないよ…。
「キャ、キャンドルもロウソクも一緒だろ!これ、つけてみていいか?」
優月さんは相変わらず真っ赤なまま、
慌てて陽くんの方を見た。
「おう。貸してー!」
陽くんは優月さんからキャンドルとアロマオイルを受け取ると慣れた様子で準備しはじめた。
「蘭丸、火ぃー。」
陽くんは蘭丸さんからライターを借りると
火をつけた。