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第11章 アカシックレコード


「…なんでお前スーツ着てんだよ。コスプレか?」

陽くんは眉をひそめて、
蘭丸さんをじろじろと見ていた。

「んなわけねぇーだろ。バカか!」
蘭丸さんはケラケラと笑った。

「スーツだと新鮮ですね。カッコイイです。」
私がそういうと、
蘭丸さんは「そうだろ!」と満足気に笑った。

「なぁー!なんでスーツなんだよぉー!ホストなのか?」
陽くんは相変わらず不満気に蘭丸さんに絡んでいた。

「うっせぇーな!お勤めだよ!お・つ・と・め!」
蘭丸さんは陽くんを捕まえると、
頭をワシワシとした。

「うわ!おい、やめろって!」
陽くんはバタバタとしていた。

「お前、ワックスで頭盛りすぎ。手ぇベタベタなったじゃねぇか。優月ちゃん、おしぼりー!」

蘭丸さんは陽くんから手を離すと、
優月さんの方へ手を出した。

「はい。…陽、髪型やばいぞ。」
優月さんは蘭丸さんにおしぼりを渡すと、
陽くんの方を見て笑った。

「うるせぇーよ!」
陽くんは必死で髪型を戻していた。

ぺっしゃんこになった髪型の陽くんは
少しだけ新鮮だった。

「んで?どうした?」
優月さんは私達にオレンジジュースを出すと
そう尋ねた。

私はすぐにカバンから
手紙とクッキーを取り出すと
優月さんに差し出した。

「あ、俺も!」
陽くんも慌てて紙袋を優月さんに差し出した。

優月さんは少し驚いた顔をしながら
それを受け取った。

「俺に?」

私達二人は頷いた。
蘭丸さんはニヤニヤしながらその様子を見ていた。






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