第11章 アカシックレコード
それから、なんだか微妙な空気が流れた。
冗談なんだから、
なんか気の利いた返答すればよかった…。
そう後悔しても遅かった。
そんなこんなで
優月さんのお店に着いた。
優月さんのお店のドアを開けると、
スーツを着た人がカウンターに座っていた。
「いらっしゃー…あ、お前らか。」
優月さんはニコっと笑った。
「おう。おっさん!遊びに来たぜ…今日は珍しく客が居るんだな。」
陽くんはボソっとそう言った。
「よ、陽くん!」
私は陽くんの口を塞いだ。
優月さんは眉をひそめて、
大きく溜息をついた。
「客じゃねぇーよ。よくコイツの顔見てみろ。」
優月さんはカウンターの中から
オレンジジュースを取り出していた。
私達はそのスーツの男性を見た。
「…あ。」
「あぁぁ!!!」
「いよーう!学校お疲れさーん♪」
そう、それは
蘭丸さんだった。