第10章 OLDEN DAYS
ゲームにログインするも、
全員は集まらなかった。
「クソっ、あいつら何で来ねぇんだ!戦いたいって言ったくせに…」
圭太が舌打ちをする。
「仕方ないさ…命に関わるんだ。」
俺はじっと自分の剣を見つめていた。
「ゆ、優月。」
光が不安げに俺の顔を覗き込む。
「ん?どうした?」
「俺、絶対…みんなの事守るから…だから…今日は守らなくて…大丈夫…。」
そう言いながらも光の顔は不安気で
少しだけど手が震えていた。
「大丈夫だ。お前は俺が守ってやるよ。」
俺がそう言って光の頭を撫でると、
圭太や他に集まったメンバー達もこちらに近づいてきた。
「期待してるぜ、樋渡。」
圭太が光の頭を続けて撫でる。
「今日は飛び出すんじゃねーぞ!チビ助!」
ガンナーの信二も続けて頭を撫でる。
それからメンバー達は皆、光の頭を撫でた。
光はいつものように怒りながら…
でも、とても嬉しそうにしていた。
俺は立ち上がり、全員の顔を見た。
「辞めるなら今のうちだ。命に関わるから強制はしない。行くか?」
俺がそういうと、全員が頷いた。
「少し穴が開いてはいるが…なんとかなりそうな布陣だな。」
圭太は俺の肩に手を載せた。
「おう。とりあえず6人…か。」
俺は頭の中で布陣を考えた。