第2章 ゲームヲハジメマスカ?
柱の影からこっそりと奥を覗いて見ると
なんだかガラの悪そうなおじさんたちが数人で談笑していた。
皆、背中に斧や銃や…物騒なものを抱えていた。
「うぅ。なんか怖そうですね。どうしますか?」
私は陽くんの顔を見た。
「うーん…」
陽くんは再び眉間にシワを寄せ渋い顔をして考えた。
「まぁ、行くっきゃねぇだろ。」
そう言って陽くんは私をひっぱり歩き出した。
「え!?ちょっと!?陽くん!?」
陽くんは颯爽とおじさんたちの前へ出た。
「あ?なんだ?」
おじさん達は一斉にギロリと私達を睨みつけた。
「よう、おっさん達!ここどこなんだ?」
陽くんはおじさんたちの眼光など気にすることなく意気揚々と聞いた。
「あぁ!?んだぁ?てめぇら!?」
おじさん達は威嚇するように背中に背負った武器に手をかけ構えた。
「よ、陽くん!も、戻ろう!」
私は怖くて、陽くんの袖をひっぱった。
そんな事もお構いなしに陽くんはおじさん達に話しかけ続けた。
「なんか俺たち気づいたらここに居て、で、困ってるんだけど…」
おじさんたちはその言葉を聞いて顔を見合わせてニヤっと笑った。
「ほう。さっき"ここ"に来たんだな?」
大きな斧を背中に背負ったおじさんが立ち上がった。
「おう、さっき来た。」
相変わらず陽くんは元気に答えた。