第2章 ゲームヲハジメマスカ?
外は外国映画の悪役が潜んでそうな…
そんな感じの人気のない路地裏だった。
夜の薄暗い曇り空がまたその雰囲気を一層と倍増させた。
私は振り返って先ほどまで居た教会らしき建物を見た。
外装はかなり古く、お化け屋敷のような大きな建物だった。
なんだか背筋がゾクっとした。
「…なんか怖いですね。ここ。」
私は陽くんから離れないように陽くんの袖を掴んだ。
「あぁ、なんだか日本じゃないみたいだな。」
陽くんはそう言いながらも気にせずどんどんと進んでいく。
街頭が切れかかりピカピカと点滅している辺りを過ぎた時の事。
"ギャハハハハ"
奥の方からふと人の笑い声がしたような気がした。
私達二人は立ち止まった。
「声、聞こえました?」
「あぁ、なんかしたな。行ってみるか。」
私が頷くと陽くんは声のした方向へ歩き出した。