第3章 第三章
「・・・・・・ん・・・・・・」
瞼を開ける。
明るい・・・・・・。
「気がつきました!?」
目の前で宿主さんが嬉しそうに顔を覗き込んでいた。
「心配したんですよ!!」
えっ・・・・・・私・・・・・・。
私・・・・・・。
「私は・・・・・・今まで何を・・・・・・あっ」
思い出した!!
宗次郎が・・・・・・!!宗次郎が居なくなっちゃったんだ!!
私はガバッと起き上がった。
「っ・・・・・・」
体の麻痺が酷く私は後ろに倒れた。
布団の上に身を投げ出す感覚。
ぽすんっ。
私・・・・・・布団に寝かされていたんだ・・・・・・。
「お客さん、無理したらダメですよ!!」
宿主さんが心配そうに覗き込む。
「あ・・・・・・の・・・・・・私・・・・・・宗次郎を・・・・・・」
「宗次郎?連れのお方の事ですか?」
私は頷く。
「連れの方ならおられません。探しておられるのですか?」
私は涙を流して頷いた。