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天剣は春色を映して

第1章 第一章


私と宗次郎はおばあちゃんの家の中に入った。


「お邪魔します・・・・・・」


「こっちへ来んしゃい」
おばあちゃんが手招きする。


暖かい囲炉裏のある部屋に私達は入った。


「良かった。これで時音さんが暖まる事ができますね」
宗次郎が笑顔で言う。


「わしゃ白湯を持ってくる。ごゆるりと休んでくんろ」
おばあちゃんが部屋の戸を閉めた。


宗次郎が自身の着ている和服を掴んだ。
そしておもむろに脱ぎだした。


「そっ・・・・・・宗次郎!?」


宗次郎がワイシャツも脱ぎだした。
美しい肌が見える。


私は顔をそらした。
頬が・・・・・・熱い・・・・・・!!


「あれっどうなさいました?時音さん」


「だって・・・・・・宗次郎脱ぎ出すんだもん」


「濡れた服のままで居ると風邪ひきますからね。体を暖めるためにも脱がないと・・・・・・」


・・・・・・確かにそうよね・・・・・・。


「白湯持ってきたぞよ」
おばあちゃんが部屋に入ってきて言った。


「はぁい。お婆さん、器と包帯と服、ありませんか?あったらお借りしたいのですが・・・・・・」


「器か・・・・・・待っちょれ」
おばあちゃんは部屋から出た。


「あ、僕が器と包帯持ちます」
宗次郎も部屋を出た。
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