第3章 第三章
「ありがとう宗次郎・・・・・・。頼ってばかりでごめんね・・・・・・」
「いいえ、僕は時音さんの役に立ちたいんです」
宗次郎の笑顔が眩しい。
「・・・・・・私も・・・・・・何か宗次郎の役に立ちたい・・・・・・」
「・・・・・・えっ・・・・・・」
「なんでも言って!!なんでもする!!それと働く!!宗次郎に迷惑かけられないから働く!!」
「・・・・・・ありがとうございます。でも働くのはもう少しお待ちください。その・・・・・・定住できる宿が無いと働くのも難しいと思いますし、時音さんはもう少しこの時代に慣れてからの方がいいと思いますよ」
「定住できる宿・・・・・・?」
「家の事です。僕は流浪人ですからね・・・・・・旅を始めてから家を持った事がありません。宿屋に住みながら働くとなると膨大な宿代がかさんでしまいますし・・・・・・」
「家・・・・・・か・・・・・・」
「そろそろ住める家を見つけないといけませんね」
「えっ?」
それって・・・・・・私と宗次郎の・・・・・・家?