第3章 第三章
部屋に戻ると宗次郎が布団を片付けていた。
「宗次郎・・・・・・ごめん・・・・・・お金頼ってばかり居て・・・・・・ごめんね・・・・・・いつか必ず返すから!!」
「時音さん・・・・・・遠慮なさらないでください。僕の所持している金銭はいつかは無くなるものです。こういう使われ方をして良かったと本当に思います」
宗次郎が笑顔で言う。
「え・・・・・・?」
「時音さんのお役に立てて嬉しいんです」
宗次郎が眩く笑った。
「・・・・・・ごめん・・・・・・ありがとう・・・・・・本当にありがとう宗次郎」
「いいえー」
「宗次郎、食べたくなったら言って。私の焼肉定食半分に分けよう!!宗次郎も食べて!!ね?」
「え?・・・・・・いえ・・・・・・僕は・・・・・・本当に何も食べたくなくて」
「・・・・・・無理してない?」
「無理してませんよ。・・・・・・本当に・・・・・・不思議なくらい食欲が落ち着いていて・・・・・・」
「私が宗次郎に無理矢理食べさせたら、宗次郎、私の事嫌いになる?」
「えっ・・・・・・。嫌いにはなりませんけど食べられませんね・・・・・・本当に・・・・・・本当に食べられませんので無理矢理僕にくださるのはご遠慮ください」
「うーん・・・・・・」
宗次郎・・・・・・食べないで倒れたりしないだろうか・・・・・・。
とても心配・・・・・・。
「宗次郎、倒れる前に言ってね。ご飯注文するから」
「ありがとうございます。大丈夫ですよ」
宗次郎が細いのも私みたいにたくさん食べたりしないからかな・・・・・・?
っていうか私も宗次郎を見習って減食しないとお腹のお肉がヤバい・・・・・・!!
「囲炉裏に火、入れますね。寒いでしょう?」
宗次郎が囲炉裏に火を焚き始めた。