第3章 第三章
「気持ちいいですね」
!!
宗次郎の声!?
「宗次郎・・・・・・?」
振り返ると宗次郎が立っていた。
宗次郎の髪が服が風に靡いている。
宗次郎が微笑んで私を見つめている。
美しい・・・・・・宗次郎・・・・・・。
「ここ、明治も・・・・・・悪くないでしょ?」
宗次郎がにっこりと微笑む。
「うん・・・・・・!!とても・・・・・・素晴らしいよ!!とても良い時代だと思う!!」
そう言う私を宗次郎が優しく見つめてくれる。
「髪を乾かしておられるのですか?」
「うん」
宗次郎が一歩、私に近づいた。
そして私の髪に触れる。
「そっ・・・・・・宗次郎・・・・・・」
「美しい髪ですね」
「そんなっ・・・・・・そんな事無いよ」
私はドキドキして宗次郎の顔を見れなかった。
宗次郎の・・・・・・宗次郎の手が・・・・・・!!
まだ私の髪に触れている!!
「時音さんは休まなくて大丈夫なのですか?」
「えっ・・・・・・私?」
「お疲れではないのですか?」
「私は大丈夫だよ」
私は宗次郎を見上げて言った。
わぁ・・・・・・宗次郎って本当に美しい・・・・・・美形・・・・・・。
私と宗次郎はしばらく見つめ合った。
「っ・・・・・・」
私はハッとして宗次郎から顔をそらして俯いた。
「食事、いただきますか?」
「そっ・・・・・・そうだね」
照れてしまって宗次郎を見れない。
「っ・・・・・・!!」
宗次郎が・・・・・・私の頭を撫でている!!
やっば・・・・・・心臓が・・・・・・バクバク言って・・・・・・!!
「では食事しましょう」
「宗次郎は・・・・・・寝てなくて大丈夫なの?」
「時音さんが急に居なくなるんですもん。びっくりしてもう眠れなくなっちゃいました」
「あ・・・・・・ごめんね・・・・・・お風呂入ってただけなの」
「そうだったのですね」