第1章 第一章
「どうしました?」
宗次郎が、私が崩れ落ちないように支えてくれてる。
「やっと解った。宗次郎。私、昔の時代に来ちゃったんだ」
「え?」
「だっておかしいもん!!和服着ている人達ばかりで、日本刀を皆持ってて、宗次郎が嘘ついているとは思えないからたぶん元号も合ってて・・・・・・」
「時音さん・・・・・・あなた・・・・・・未来の人なのですか!?」
「私は平成という時代に生きてる。橋から飛び降りるまでは普通に元の時代だった。橋から飛び降りてからきっとこの時代に来ちゃったんだ」
「確かに・・・・・・時音さんは明治時代の人の格好じゃなかったですね」
「明治時代・・・・・・」
「はい」
「どうしよう。戻れないのかな・・・・・・。あ・・・・・・でも・・・・・・」
あんなに辛い思いをするくらいなら、この時代に居たほうが――。
「宗次郎も居るし・・・・・・」
「えっ?」
宗次郎が・・・・・・今の私の唯一の心の支え・・・・・・。
宗次郎さえ居てくれたらどんなに辛い事があっても乗り越えていける――!!たとえ昔の時代でも!!