第15章 嵐の予感
麗は家に帰り、ソファーに座っていた。
麗「・・・入り口から入ってくれば歓迎してあげるのに。」
「おや、気付かれていましたか。」
麗「気付いてほしそうだったから。」
「ではお言葉に甘えて失礼しますよ。」
スッ・・・とベランダから入って来たのは右目に眼帯を付けた少女。
麗「いらっしゃい。紅茶でいい?」
「構いませんよ。」
麗「なんて呼んだらいい?・・・骸でいいの?」
お湯をカップに注ぎながらそう言う麗。
「クフフ・・・流石は麗ですね。この子の名前はクロームですよ。クローム髑髏。」
麗「それで?クロームちゃんに入ってどうしたの?」
クローム(骸)「この子をお願いしたいのです。」
麗「・・・突然ね。」
紅茶を置き、少女の正面に座る。
クローム(骸)「この子には、あの環境に耐えれないかと思いましてね。」
麗「・・・いいよ。クロームちゃんだけじゃなくてあの二人にも言っておきなよ。いつでもおいでって。」
クローム(骸)「クフフフ・・・分かりました。伝えておきましょう・・。」
麗「頑張ってね。」
クローム(骸)「・・・えぇ。ありがとうございます。」
そう言うと目を閉じた少女。
眠っているらしい。
麗「・・・寝るならベッドで寝なよね・・。」