第19章 私
麗「・・・生徒会長、鷹宮麗。」
パチパチと広がる拍手を聞きながら、麗は降壇する。
今日は、終業式である。
ツナ「やっと休みだ~~~!」
麗「お疲れ様。」
武「麗もお疲れ様なのな。生徒会長。」
麗「ありがと。でもこの後も仕事なのよ。」
ツナ「た、大変なんだね・・・生徒会長・・・。」
麗「慣れれば大したことないわよ?」
ガチャリと部屋の扉を開くと、案の定ソファーに座っている人物。
麗「恭弥、見回りは?」
恭弥「草壁に任せてる。」
麗「そう。・・・紅茶でいい?」
恭弥「うん。いいよ。」
麗「ちょっと待っててね。」
恭弥「・・・ねぇ、麗。」
麗「?何??」
恭弥「・・・ありがとう。」
ふいっと顔を背ける雲雀。
見える耳は紅い。
クスッと麗は笑う
麗「どういたしまして。・・・恭弥の方こそ、ありがとうね。」
恭弥「・・・僕は別に何も、してない。」
あぁ、今日も色が広がる。
今日も平和だ。
今日もこの世界をあいしてる。
今日も、生きている。
fin.