第14章 襲撃
麗「はぁ・・・はぁ・・・!!」
麗の目の前には、黒曜ヘルシーランド。
麗「恭弥・・・。」
麗はガッと入口の門を飛び越え、中へ走る。
建物に近づくにつれて倒れている人間の数は増える。
麗「・・・ここ、か・・?」
ぱったりと倒れている人間のいなくなった建物内。
自分ならどうするか、頭を動かす。
逃げれるように裏道のある場所にいるのなら1階。
誰かを待ち伏せしているのなら最上階。
麗「・・・一か八か、だね。」
麗はパタパタとある部屋に辿り着いた。
「・・・おや、またお客ですか。」
麗「・・・ここに、トンファー持った子来なかった?」
「・・・彼のお知り合いですか。えぇ、来ましたよ。」
麗「何処にいるの?」
「それはお教えできませんね。」
麗「教えて。」
「・・・クフフ。随分と綺麗な女性ですね。」
先ほどまで部屋のソファーに座っていたはずの男が、いつの間にかソファーからいなくなり、自分の真後ろから声が聞こえた。
麗は振り向き、男と対峙する。
麗「誰を探しているの?貴方達の目的は何?」
「それはお前に言う必要ないびょん。」
スッと首元に突き出された鋭い爪。きっと刺さるだろう。
「犬、待ちなさい。」
犬「骸さん、さっさと殺しましょうよ。」
クイッと麗は顎を持たれて上を向かされる。
骸「・・・君には興味がありますね。」
麗「私は興味なんて、ないっ!!」
グッと腕に力を入れて、後ろにいる犬という男の脇腹に肘を入れる。
犬「キャンッ!?」
骸「おや。」
足を引っかけさせて犬を転がし、骸に向かって足を上げる。
骸「なるほど。一般人のわりに多少は戦えるようですね。」
が、麗の上げた足はいとも容易く骸に掴まれた。