• テキストサイズ

ラベンダーに誘われて

第10章 イタリア








「・・・一般人?」


麗「一般人の定義にもよるね。」



「・・・しししっ。お前、王子の俺に反抗するの?」
麗「反抗するつもりもなければ貴方が王子だろうが関係ないってば。」



持って来ていた鞄の中をゴソゴソを漁り、麗は大きめのスカーフを取り出した。



麗「柄が気に入らなくても外さないでね。」


ギュッと出血していた腕にスカーフを巻き付ける。





「ふぅん・・・手際いいじゃん。」
麗「怪我する人が大勢いるもので。」




特に恭弥が咬み殺した人間。





「・・・本当に一般人?」
麗「だから、貴方の一般人の定義教えてって。職業は学生ですよ。」
「へぇ。」



所持品で圧迫し、止血する麗。




麗「はい。これで戻るまでは持つでしょ。戻ったら医者とかに見せる事。」



「こんな事しなくても王子は平気だってのに。」
麗「余裕ぶっこいてる奴ほど戻る途中で貧血でぶっ倒れるの。」







スクッと立ち上がって腕時計を見る麗。






麗「うわ・・・もうこんな時間・・!!私戻るから!」




「・・・なぁ!俺、ベルフェゴール!アンタは?」




慌てて立ち去る麗の後姿に声を掛ける男の人。





麗「ただのしがない日本の中学生!」





そう言ってニッと笑って走ってディーノの屋敷まで戻って行った。










ベル「・・・名前教えろよな・・。」





























ディーノ「心配したんだぞ!」
麗「ごめんなさい。町のはずれまで続いてたの。」
ディーノ「あぁ、この隠し通路か。・・・よく見つけたな!?」



麗「本を見てたら見つけちゃって。」
ディーノ「・・・ま、無事ならいいさ。ディナー行こうぜ!」
麗「うん!」








/ 170ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp