第10章 イタリア
ディーノ「麗イタリア語話せるのか!?」
麗「日常会話程度なら・・・。」
ディーノ「初めて知ったぞ。」
麗「初めて言った。」
ディーノ「ま、いいか。で、此処が麗の滞在部屋な。」
ガチャッと開かれた先は客間なのだろう。綺麗な部屋だった。
ディーノ「この階にあいつ等の部屋はないんだが、一番奥の部屋は俺の私室だから。1つ下の階の一番南に俺の仕事部屋がある。」
麗「・・・分かった。」
ディーノ「シャワーは部屋に付いてるが、大浴場もあるからそっち使いたいならロマーリオに言ってくれ。ロマーリオの部屋は俺の仕事部屋の隣だから。」
麗「了解。・・・で、ディーノさんはお仕事なんだね?」
ディーノ「・・・わりぃ。仕事溜めてたの忘れてた・・。」
麗「気にしないで。この建物探検してもいい?」
ディーノ「あぁ、それはいいぞ。部下にも言ってあるしな。」
麗「ありがとう。お仕事頑張って。」
ディーノ「・・・夜には何とかするから、ディナーは出かけようぜ。」
麗「分かった。」
ディーノを見送り、とりあえず与えられた部屋に入る。
自分のスーツケースが置いてあった。
麗「・・・イタリア語喋れたら、まずかったのかなぁ・・。」
玄関でちょっと喋った程度だが、数人の部下に睨まれた事を思い返す。
同時に、リボーンや此処に来るまでにディーノが話していた事も思い返す。
麗「・・・マフィア、なんだなぁ・・。」
部屋を出て、屋敷の探検を始めようとする麗。
麗に与えられた部屋は5階。
4階は仕事部屋の多くある階なんだろう。
なら、必然と3階、2階のどちらか、もしくは両方は部下のプライベート空間なのだろう。
それらを考慮するなら1階と庭かな。
そう結論付けて階段をタンタンと降りていく。
麗「・・・大浴場って多分1階だよね・・?地下とかあったらわかんないけど・・。」