第8章 入院
病院を訪ねると、恭弥はすやすやと眠っていた。
麗「・・・。」
反対側を見るとベッドがあった。誰かと同室なんて恭弥らしくないなぁ。
恭弥の髪にさらりと触れる。身じろぎをしたものの、起きる気配はない。
部屋の外に出て電話を取り出す。
麗「・・・えぇ。数日で退院できると思いますよ。・・はい。それじゃあ、失礼します。」
ピッと電話を切り、近くを通った看護師に声を掛ける。
麗「あの、雲雀恭弥の病状をお聞きしたいのですが、どなたが担当医なんでしょうか?」
看護師1「ひっ雲雀さん!?・・・です、か!?あ、えーと・・・院長なんでご案内しますね!!」
そんなに驚く事なのかなぁなんて思いながら看護師の後を追う。
院長「・・・えーと、君は・・?」
麗「申し遅れました。私、並盛中学校で生徒会長をさせて頂いております、鷹宮麗です。恭弥とは委員会でお世話になってまして。」
院長「!そうだったんですね大変申し訳ございません!!」
麗「・・・それより、恭弥の体調はどうです?」
院長「風邪をこじらせたのでしょう。熱もやや高めですがすぐにひくと思います。」
麗「明後日くらいには退院できますかね?」
院長「えぇ。それくらいなら可能でしょう。」
麗「そうですか・・・。わかりました。ありがとうございます。」
院長「いえ、こちらは大した事はしておりませんので・・・。」
麗「恭弥の事お願いしますね。」
そう言って麗は院長室を出て行った。
看護師1「・・・あの方が鷹宮様だったとは・・。」
院長「雲雀くんの言っていた人、随分と綺麗だったね。」