第8章 入院
翌日学校へ行くと、案の定恭弥は休みだった。
麗「・・・入院?」
草壁「えぇ。風邪をこじらせたみたいで。」
麗「・・・分かりました。恭弥の仕事こっちに回してください。」
草壁「え、ですが・・・。」
麗「恭弥が戻って来た時に仕事が溜まっててまた体調不良になられても困るでしょう?」
草壁「・・・私は、会長には委員長の見舞いに行って頂いた方が、委員長は嬉しいかと思います。」
麗「・・・放課後に行く。仕事昼に回してくれる?」
草壁「分かりました。その様にさせます。」
そう言って麗はカタンッと立ち上がる。
麗「ごめんなさい、この書類職員室まで持って行ってもらってもいいですか?」
草壁「はい、わかりました。教頭宛でいいですか?」
麗「はい、お願いします。」
草壁「承りました。」
午前中の授業を受け終わり、生徒会室に戻って仕事を始める。
部屋に戻ると机の上に書類を置かれていたので、これをやればいいのだろう。
麗は颯爽と仕事を終わらせるとソファーに座り込んだ。
麗「・・午後の授業、あるけど・・・。」
静かな寝息だけが聞こえる。
ハッと目を覚ましてみると、すでに6時間目の始まっている時間だった。
麗「あー・・・まぁいいや・・。」
ソファーからむくりと起き上がる。
草薙「あ、お目覚めですか?」
麗「・・・あぁ、ごめんなさい。寝ちゃってた・・。」
草薙「いえ。お気になさらず。委員長の仕事はもう済んでるみたいですし・・・。」
麗「まだ仕事あるならするよ?」
草薙「・・・いえ、これで全部です。」
麗「・・・全部?」
草薙「はい。今年の書類仕事はこれで終わりなんです。」
麗「・・・あ、そっか。そういう事か。」
草薙「すみません。これだけやって頂いて・・・。」
麗「いや、会長成りたての頃に比べたら全然・・・。」