第1章 転校
授業の始まるチャイムが鳴って、廊下は静かだった。
ラッキー。次数学だったよな!サボれる!
麗「ごめんね、案内お願いしちゃって。」
ツナ「あ、ううん!気にしないで!!俺、沢田綱吉って言うんだ!よ、よろしくね・・・!」
麗「宜しく。」
鷹宮さんの声は、何か鈴の音みたいで心地いいなぁ・・・。
麗「委員会で応接室使ってるなんて今まで聞いた事ないや。」
ツナ「それは・・・雲雀さんだからとしか言えないかな・・・アハハ・・。」
麗「そっか・・・。あ、あそこ?」
そう言って鷹宮さんが指差した先には、不良が二人扉の前に立っていて、応接室と書かれたプレートがあった。
ツナ「あ、うん・・・。」
相変わらずこえぇぇえええ!!
麗「送ってくれてありがとう。先に戻ってていいよ。沢田君は呼ばれてないし・・・。」
ツナ「分かった・・・気を付けてね・・?」
麗「うん。ありがとう。」
スタスタと不良達の方に向かって歩いて行く鷹宮さん。
不良1「今は授業中だ!何をしている!!」
麗「呼ばれたんですけど。」
不良2「・・・鷹宮麗か。委員長が中でお待ちだ。」
鷹宮さんはノックをして応接室へ入って行った。
それを見届けた俺は、くるりと背を向けて教室・・・ではなく、屋上へ向かう事にした。数学は嫌だし。