第7章 体育大会
バキィッと音がして、殴りかかろうとしていた先輩は地面に伏した。
恭弥「・・・この子に傷一つでも付けてみなよ。風紀委員が黙ってないからね。」
C組「ヒィッ!!ヒバリ!!」
麗「待って恭弥。」
恭弥「・・・何。」
麗「大丈夫。」
恭弥「・・・。」
ツカツカと麗は生徒の近寄る。
麗「風紀委員は手を出しません。文句があるのならどうぞ私に直接言って下さい。殴りたければ殴って下さい。・・・ただし、その代わりにこの後の競技全てをなくしていいと仰るのであれば、ですけどね。」
ニッコリとほほ笑んだ麗。
目は、笑ってなかった。
C組「・・・ふざけて、んじゃ・・。」
怒っていた先輩も、麗が本気であると気付いたのか青ざめていった。
麗「さぁ、どうぞ?」
いそいそと麗から距離を取り、退場していく人々。
ツナ「・・鷹宮さん、凄いな・・・。」
麗「沢田くん、大丈夫?」
スッと差し伸べられた手。
ツナ「あ、う、うん!大丈夫・・・!!」
ツナは慌てて麗の手を取る。
麗「!沢田君、熱あるでしょ。無茶はダメだよ。」
ツナ「え?・・・あ、忘れてた・・。」
麗「ほら、服着て本部行こう。この後出る競技はなかったよね?」
ツナ「あー・・・うん。そうかも。」
麗「お疲れ様。」
ニッコリとツナに笑う麗。
ツナ「・・・。(やっぱり、鷹宮さんって凄いなぁ・・・。)」
その後、大きな問題もなく無事に体育祭は終わり、ツナはふらふらと自分の家に帰った。
奈々「ツッ君!!熱があるなら何で言わないの!!」
ハル「そうですよ!!ツナさんが熱出してるの知ってたら意地でも止めたのに!!」
ツナ「言う前に追い出したの母さん達だろ!?」
リボーン「鷹宮麗。やっぱり出来るな。」
リボーンがニヤリと笑っている事に気付いた者は、誰もいなかった。