第6章 2学期
コピーしたてで暖かい書類を持って生徒会を行う教室へ向かう。
部屋の扉を開けると、そこにはすでに恭弥がいた。
麗「早いね。」
恭弥「見回りが終ったからね。」
麗「そっか。ちょっとうるさいかもだけど、気にしないでいいから。」
そう言って麗は生徒会長と書かれたプレートを自分の座る席に置き、風紀委員会、図書委員会、保健委員会・・・と置いて行き、書類もまとめて置いた。
麗「・・・。」
麗は自身の手元に置いた書類に手を伸ばして内容を再確認している。
恭弥「・・・君なら何の問題もないでしょ?」
麗「んー・・・ミスとかあったら申し訳ないから、最終チェックしとこうと思って。」
まばらに集まりだした役員も全員揃い、2学期の生徒会が始まった。
麗「それでは今期の生徒会を始めますね。・・・この場で会うのが初めてな方もいらっしゃるので改めて簡単に自己紹介させて頂きます。1年A組の鷹宮麗です。まだまだ未熟者ではありますが宜しくお願い致します。」
パチパチ・・・と拍手が起こり、麗は頭を下げた。
麗「では、机の上にある書類を1枚めくって下さい。今期の各委員会の部屋割りを記してあります。」
「なにこれ!?応接室使う委員会ある!!ズルい!何処よ!!!」
「バカ!!風紀委員会だぞ!!」
「ぁ・・・!!」
恭弥は窓枠に座ってこちらを見ていた。
恭弥「・・・何か問題でもある?」
「い、いいえ!!なんでもありません!!すみませんヒバリさん!!」
そう言って女子生徒は慌てて頭を下げた。
恭弥「・・・じゃ、続けてよ。」
「でもおかしくね?応接室を委員会で使うなんて。」
「のっちもそう思う?」
「インボー感じちゃうよ。」
そう声を漏らしたのは緑化委員会だ。
だが、麗も文句が出るのを承知で風紀委員会の部屋を応接室であると記している。