第18章 未来
隼人「・・・今、何て・・・?」
桔梗「先ほど言った通りです。この時代の麗様は、白蘭様がいなければ生きていけなかったのですよ。」
フラン「・・・。」
ベル「・・・おい蛙。お前何か知ってるだろ。」
フラン「知ってますよー。この時代の麗先輩が、白蘭の力を必要としてなかった事もねー。」
武「・・・?どういう事だ?」
ブルーベル「にゅにゅっ。まだ理解したくないわけ?麗はねー」
“すでに死んでるの。”
ラル「ならば・・・!!ならば、俺達の目の前にいた、あの麗は何だったんだ!!!いくら中身は10年前の物とはいえ、身体はこの時代の物だった!!!!」
桔梗「白蘭様が他の世界の知識を利用して、死者の蘇生に力を注ぎました。そうして、麗様は生き返ったのです。」
フラン「あれは生き返ったとは言いませんー・・・!!中身がすっぽ抜けてたじゃないですかー。」
桔梗「えぇ。ですから白蘭様が麗様を気にかけていらっしゃったのです。・・・最近では、白蘭様がお手を握ると軽くですが握られるようになったと仰っていましたね。」
ベル「・・・そうかよ。姫が異常に痩せてたのは、死んでから一度も食べ物食べてなかったからなのかよ・・・!!」
ブルーベル「そうだよ~。麗、口に含めさせても飲み込まなかったの!」
ルッス「そりゃそうよねぇ。意識がないんだもの。」
了平「では・・・麗は、生かされていた、という事か?」
γ「生かされてるなんてもんじゃねぇ・・・それこそまさに、飼い殺しってヤツだ・・・!!」
白蘭「・・・ねぇ、麗チャン。この戦いで全てが、終わるよ。」
ソッと黒い塊に手を添える。
白蘭「だから、また、あの時みたいに・・・笑ってみせてよ・・っ!!」
ブワリと突然風が吹いた。白蘭が黒い塊から手を離すと、塊がきえた。
ゆっくりと目を覚ます麗。
白蘭「・・・麗チャン・・・!!」
麗「・・・。」