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ラベンダーに誘われて

第18章 未来







入江「・・・麗さん。」




麗「・・・。」




初めてミルフィオーレ本部で会った時より痩せていた麗さんは視線を合わせる事なく静かに外を見ていた。








入江「・・・白蘭さんが本格的にボンゴレ狩りを行っています。貴女の力が、僕には必要なんです。・・これから話す事は、白蘭さんにお話しないでくれませんか?」


頷く事も、うん、とも言わない麗さんに、僕は喋り続けた。






ツナ「・・・俺達が入れ替わる事も、言ったんですか?」
入江「あぁ。全てを話したよ。」









入江「・・・以上です。あの、麗さん・・は・・・。」



僕は続きを話す事が出来なかった。





表情を一切変えなかった麗さんが。ずっとガラスの外を見ているだけだった麗さんが。





涙を零したんだ。






クローム「・・・麗、泣かせた。」

入江「お、怒らないで・・・!!」
クローム「麗を泣かせるなんて、許さない。」
リボーン「まてクローム。・・・入江、その後は?」







入江「その後は白蘭さんが部屋に入ってきて、大騒ぎだったよ。僕が麗さんを泣かせたってね。危うく殺されるところだった。」
ツナ「う、わぁ・・・。」




入江「・・・でも、妙だった。」
リボーン「何がだ?」
入江「麗さんの泣き方も、白蘭さんのあの動揺も。今考えたら、何かが妙なんだ。・・何がって言われたら、分からないんだけど・・・。」



ツナ「・・・何かが妙・・?」
入江「ミルフィーレに来てから一度も食事に手を付けてなかったっていうのはウワサで広がっててね。だから、あの痩せ方は分からなくもなかったんだけど・・・あぁ、そうだね。アンドロイドのようだったんだ。」
リボーン「・・・アンドロイドだと?」
入江「うん。・・・1回目と2回目は麗さんがそこにいるのに、麗さんには思えなかったんだと思う。・・・けれど、あの時、麗さんだと思ったんだ。」



ツナ「・・・どういう事?麗さんなのに、麗さんじゃないって事??」

入江「詳しい事は知らないって言っただろう?経緯も何も知らないんだ。」






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