第18章 未来
「麗・・・日本に着いたぞぉ。」
麗「・・・ん・・。」
スク「並盛までは走る。抱えるがいいか?」
麗「宜しく。」
ふわりと腕をスクアーロに伸ばす麗。それを軽々と抱えてスクアーロは駆け出す。
スク「寒くないかぁ?」
麗「スクアーロの上着、暖かいから平気。」
スク「・・・そうかぁ。」
どんどん変わっていく風景を見ながら、麗はスクアーロの隊服の中をゴソゴソ探し始める。
スク「なんだぁ?敵さんでも来たか?」
麗「敵さん、来てるんだよねぇ。」
スッとポッケから取り出したのはDランクの雨の指輪と匣。アーロの入っている匣ではなさそうだ。
スク「・・・お前が撃退すんのかぁ!?」
麗「別にいいでしょう?こちとら鬱憤溜まってんのよ。」
主に校舎を壊されたり校舎を壊されたり運動場破壊されたりの修理費の捻出にね!!
麗「指にはめて炎を灯す・・・と。」
ボウッ!と青い炎があがり、麗は物珍しそうに見つめる。
麗「へぇ、これが、死ぬ気の炎・・・。」
スク「敵さんはどれくらいいるんだぁ?」
麗「あぁ平気。多分すぐ終わる。」
カチッと匣に炎を注入すると勢いよく匣から水が噴き出す。
噴射された方向から男達の野太い悲鳴が聞こえてくる。
スク「・・・その匣を使ったんだぁ?」
麗「んー・・・?なんか、水出るヤツ。」
スク「それ自体には聞こえてくる悲鳴ほどの能力はなかったはずだぜぇ?」
麗「なんか悲鳴あげて倒れてってるよ。」
スク「・・・問題なければ気にしないがなぁ!」
麗「匣って便利だねぇ。リングと匣用意してもらお。」
見覚えのある町が見えて、麗はスクアーロの肩を叩く。
スク「なんだぁ?」
麗「降りる。」
スク「・・・靴履いてねぇじゃねぇかぁ。」
麗「それくらい、平気。」
スタンッと着地してペタペタと歩き出す。