第18章 未来
麗「・・・。」
「目が覚めたか。」
麗「・・・ザンザス・・?」
ザンザス「・・・ハッ。なるほどな。」
むくりと麗は起き上がってザンザスを見る。
10年経って更に大人びているザンザスは何だか新鮮だ。
麗「・・・いつのまに拠点に・・?」
ザンザス「一昨日の夜中だな。」
麗「お・・っ!?・・・そんなに、寝てた・・!?」
ザンザス「あぁ。・・・これからどうするつもりだ?」
麗「・・・とりあえず、日本に戻りたい。」
ザンザス「・・・ドカスが日本に用事があったはずだ。連れてってもらえ。」
麗「?スクアーロに?・・・いいの?」
ザンザス「その状態で一人で行けるわけないからな。」
麗「・・・何だか、10年後のザンザスはとても優しいね。」
そう言って笑う麗。
ザンザス「・・・気のせいだ。」
そう言って目を伏せるザンザスが、何だか悲しそうに見えた。
スク「その状態で日本に飛ぶ気かぁ!?無茶だぞぉ!!」
麗「しつこい。行く。」
スク「ダメだって言ってんだろぉ!!」
麗「女王の権限使われたくなかったら文句言わずに運びなさい。」
そう言われてグヌヌ・・・と口を塞いだスクアーロ。
麗「・・・ツナ君達が心配なの。」
スク「・・・無茶するんじゃねぇぞぉ。」
先に折れたのはスクアーロだった。
麗「!」
スク「身体に異変があったらすぐに言え。身体に負担がかかったらすぐに言え。いいな?」
麗「・・・分かった。」