第18章 未来
レオ「・・・えぇ、えぇ・・!僕です。六道骸です・・・!」
麗のいるベッドへと駆けて来るレオ。
麗「・・・10年経っても、身体は監獄の中?」
その言葉に、骸は止まり・・・苦笑しながら麗に手を伸ばす。
レオ「・・・そうです、よね。・・・はい。僕の本体は未だ復讐者の監獄の最下層で眠っていますよ。」
麗「・・・そう。」
レオ「10年前の麗。ここがどこだかわかりますか?」
麗「10年後である事。・・・10年後の私の身体に14歳の私の精神が入ってる事。くらいなものね。」
レオ「・・・いいですか。ここはイタリアのミルフィオーレ本部。ボンゴレの敵対マフィアです。この時代の貴方はミルフィオーレのボスである白蘭に捕らえられ、ここで生活をしていました。」
麗「・・・白蘭の目的は?」
レオ「7³と呼ばれる物です。ボンゴレリング、ミルフィオーレの持つマーレリング、アルコバレーノの持つおしゃぶり。これら3つ全てを揃えると世界を支配出来るとの事です。」
スッと麗の頬に手を滑らす骸。
レオ「・・・すみませんでした・・・麗・・。」
悲しそうな顔でこちらを見る骸に、何も言えなくなる麗。
レオ「・・・麗、ここから逃げて下さい。」
麗「え、でも・・・。」
レオ「貴女の事を白蘭にバレさせるワケにはいきません・・・。女王の印は持っていますね?」
麗「・・・これの、事?」
麗はするりと胸元にぶら下がっているボンゴレのマークが入った王冠のネックレスを見せる。王冠の先には7色の石がはまっており、黒い石が王冠に挟まれているものだ。何故かチェーンが巻かれてはいるが。
レオ「そうです。・・・いいですか、僕が時間稼ぎをします。その間に、出来る限り遠くまで逃げるのです。」
麗「でも、どうやって?この身体じゃ・・・。」
レオ「・・・。」
痩せ細った10年後の麗の身体。些細な事で折れてしまいそうだ。
レオ「・・・すみません麗。ここまでのようです。」
麗「・・・!」
ガチャリ、と扉の開く音がした。