第17章 父親
麗「・・・生まれつきの病気、って言ったらいいのかな・・。」
ポツポツと話し出す麗。
麗「詳しい事は分からない。原因不明の病気なの。気付いた時には、手遅れなんだって。・・・身体が、動かなくなっていくの。」
ギュッと雲雀の服を掴む。
麗「どんどん身体が動かなくなっていって、脳も、動かなくなって、記憶もなくなっていくの。治療法も見つかってない。」
リボーン「!」
麗「・・・回りにその事がバレる前に結婚させてしまえばこっちのものだって、昔父親が言ってた。・・・早かったら、そろそろガタが来る。だから、連れ戻したがってるの。」
俯いていて、表情が一切見えなくなってしまった。
ツナ「・・・鷹宮さんは、ここにいたいの?」
麗「当たり前でしょう・・・!だって、此処は、楽しいと思わせてくれた・・・!!生きたいって、思わせてくれたの!!」
リボーン「父親に言って何とかする、ってのは無理そうだな。戻ったら即行結婚させられそうだ。」
ツナ「・・・あ・・・。」
“鷹宮さんを気にかけて下さい。絶対です!!”
“気付いた時には、全てが変わってしまっていた。・・・俺には・・・いえ、もしかしたら、“俺達には”、彼女を止める術が・・なかったのかもしれません。”
“今なら間に合います。”
つい先日、大人ランボに言われた事を思い出した。
彼の言っていた事がこの事ならば、彼女を行かせてはいけないのだろう。
ツナ「・・・鷹宮さん。俺、・・・いや、俺達は、鷹宮さんを助けたい!」
麗「!」
ツナ「どうしたらいい、とかは正直分からないけど、力になれる事があったらするから!!」
真剣な眼差しで麗を見るツナ。
リボーン「俺も同意見だな。麗はもうボンゴレの一員だ。そう簡単には返さねぇぞ。」
恭弥「・・・麗、全員咬み殺すけどいいよね。」
麗「・・・お母さん、以外で。」
恭弥「そう。」
リボーン「決まりだな。ツナ、獄寺と山本、了平にも伝えとけ。」
ツナ「え、あ、うん!!」