第17章 父親
プルルルル・・・と電話の音で目を覚ました麗。
麗「もしもし?」
『時間切れだ。』
その声で意識が覚醒する。
麗「な、んで・・・!!」
『お前の事が分からないとでも思ったか?』
麗は電話を切って投げ捨てる。
麗「ど、うして!」
ギュッと土星のネックレスを握りしめる。
麗「まだ・・・まだ・・!」
ピンポーン・・・とベルが鳴った。
ビクッとして、麗は身構える。
まさか・・・とは、思った。
ガチャリと鍵が開く音がして、そのまま扉が開かれる。
「麗?今日学校あるんだけd」
来たのは、雲雀だった。
麗は雲雀に飛びついた。
恭弥「・・・?麗??」
麗が震えている事に気付き、言葉を切った雲雀。
恭弥「麗?何かあった?」
麗「・・・まだ、いたい・・っ!!」
麗は泣きながらそう呟いた。
ピンポーン・・・と来客を知らせるベル。
ビクリと肩を揺らした麗。
ピンポーン・・ピンポーンとベルは鳴りやまない。
恭弥「麗、捕まってなよ。」
麗「え、あ・・・!」
ふわりと麗を抱えると、雲雀はベランダに出て
飛び降りた。