第17章 父親
ツナ「ふぁ~・・・。」
今日は休日。ツナは学校のある平日よりもかなり遅い時間に起きて来た。
もうお昼時である。
「がっはっは~~~!!この天ぷらはランボさんが頂いたもんねーーーー!!」
「ランボ、待つ!!!」
リビングを駆けまわる二人の子供。一人はランボ。もう一人はイーピンだ。
ランボ「この天ぷらはランボさんに食べてほしいって言ってるもんね!!」
イーピン「それ、違う!!イーピンの!!」
ランボ「わっはっは!!・・・ぐぴゃっ!!」
ランボが前を見ていなかったがために躓いてこけてしまった。
ツナ「あーあー・・・何やってんだよランボ~。」
ランボ「が・・ま・・・うわぁぁぁああああんっ!!!」
大泣きしたランボは頭からバズーカを取り出した。
ツナ「うぇっ!?」
ランボはそれを自分にぶつける。
モクモクと煙があがった。
煙が晴れた頃、そこには一人の青年が立っていた。
ランボ(15)「・・・おかしいですね、手紙を持って走ってたはずなんですが。」
ツナ「あー・・・大人ランボ・・・。」
成長したランボがそこにいた。
ランボ(15)「・・あぁ、お久しぶりです、若きボンゴレ。」
ツナ「手紙って何の手紙?」
ランボ(15)「ボンゴレ宛の手紙です。・・・あぁ、そうだ。若きボンゴレにメッセージがあります。」
ツナ「・・・俺にメッセージ?10年後の俺じゃなくて?」
ランボ(15)「えぇ。・・・あ、えーと・・。」
悲しそうな顔で大人ランボはツナの肩に手を置いた。
ランボ(15)「いいですか若きボンゴレ。鷹宮さんを気にかけて下さい。絶対です!!」
ツナ「た、鷹宮さんを?」
ランボ(15)「はい。リボーンにも言って下さい。・・いや、ファミリーには全員に・・・!」
ツナ「鷹宮さんに、何かあるの・・・?」
ランボ(15)「・・・俺には分かりません。気付いた時には、全てが変わってしまっていた。」
スッ・・とツナから離れていく大人ランボ。
ランボ(15)「俺には・・・いえ、もしかしたら、“俺達には”、彼女を止める術が・・なかったのかもしれません。」
ツナ「・・・?」
ランボ(15)「今なら間に合います。」