第16章 リング争奪戦
ザンザス「・・・目が覚めたか。」
麗「うん。おはよう、ザンザス。」
パタンッと後ろ手に扉を閉める。
ザンザス「何も問題なさそうだな。」
麗「うん。ザンザスがリングをすぐにくれたからかな。・・・お疲れ様、ザンザス。」
ザンザス「・・・ハッ。嗤いに来たのか。」
麗「ねぇザンザス。貴方は優しいわ。」
その麗の言葉に、ピタリと止まったザンザス。
麗「私を助けてくれたもの。」
ザンザス「・・・興が冷めただけだ。」
麗「結果として、助けてくれた。・・・それに、ベル君が言ってた。雨の守護者戦の時、私を抱えてたのはボスだって。」
ザンザス「・・・。」
麗「あの子達を強くしてくれてありがとう。」
ザンザス「・・・お前はどうする。」
麗「門外顧問・・とやらにでも声を掛けて貴方達への罰を減らして貰おうかな。」
ザンザス「は?」
麗「だって、“この守護者戦では死者が一人も出てない”からね。」
ニッコリと笑って言う麗。
ザンザス「・・・ハッ!女王は機嫌がいいみたいだな!」
麗「そういうザンザスだって。・・・守護者戦、お疲れ様。」
ザンザス「あぁ。」